MySQLにおけるスキーマの非互換性
概要
このページの各セクションでは、Prisma 1からPrisma ORM 2.x以降へのアップグレード時に発生する可能性のある問題について説明し、利用可能な回避策を解説します。
デフォルト値がデータベースに反映されない
問題
Prisma 1のデータモデルに@default
ディレクティブを追加すると、このフィールドのデフォルト値はPrisma 1サーバーによって実行時に生成されます。データベースのカラムにはDEFAULT
制約が追加されません。この制約がデータベース自体に反映されていないため、Prisma ORM 2.x以降のイントロスペクションでは認識できません。
例
Prisma 1 データモデル
type Post {
id: ID! @id
published: Boolean @default(value: false)
}
Prisma 1が生成したSQLマイグレーション
CREATE TABLE "Post" (
id VARCHAR(25) PRIMARY KEY NOT NULL,
published BOOLEAN NOT NULL
);
Prisma ORM 2.x以降のバージョンでのイントロスペクションの結果
model Post {
id String @id
published Boolean
}
prisma deploy
でPrisma 1データモデルをデータベースにマッピングした際にDEFAULT
制約がデータベースに追加されていないため、Prisma ORM v2(およびそれ以降のバージョン)ではイントロスペクション中に認識されません。
回避策
データベースカラムにDEFAULT
制約を手動で追加する
カラムを変更して、次のようにDEFAULT
制約を追加できます
ALTER TABLE `Post`
ALTER COLUMN published SET DEFAULT false;
この調整後、データベースを再イントロスペクトすると、@default
属性がpublished
フィールドに追加されます。
model Post {
id String @id
published Boolean @default(false)
}
Prismaモデルに@default
属性を手動で追加する
Prismaモデルに@default
属性を追加できます
model Post {
id String
published Boolean @default(false)
}
Prismaスキーマで@default
属性が設定され、prisma generate
を実行すると、生成されるPrisma Clientコードは、実行時に指定されたデフォルト値を生成します(Prisma 1サーバーがPrisma 1で行っていたことと同様)。
生成されたCUIDがID値としてデータベースに反映されない
問題
Prisma 1では、@id
ディレクティブでアノテーションされたID
フィールドに対して、ID値としてCUIDが自動生成されます。これらのCUIDはPrisma 1サーバーによって実行時に生成されます。この挙動がデータベース自体に反映されていないため、Prisma ORM 2.x以降のイントロスペクションでは認識できません。
例
Prisma 1 データモデル
type Post {
id: ID! @id
}
Prisma 1が生成したSQLマイグレーション
CREATE TABLE "Post" (
id VARCHAR(25) PRIMARY KEY NOT NULL
);
Prisma ORM 2.x以降のバージョンでのイントロスペクションの結果
model Post {
id String @id
}
データベースにCUIDの挙動を示すものが何もないため、Prisma ORMのイントロスペクションではそれを認識しません。
回避策
回避策として、Prismaモデルに@default(cuid())
属性を手動で追加できます
model Post {
id String @id @default(cuid())
}
Prismaスキーマで@default
属性が設定され、prisma generate
を実行すると、生成されるPrisma Clientコードは、実行時に指定されたデフォルト値を生成します(Prisma 1サーバーがPrisma 1で行っていたことと同様)。
イントロスペクションは属性を削除するため(Prismaスキーマの以前のバージョンが上書きされるため)、各イントロスペクション後に属性を再追加する必要があることに注意してください!
@createdAt
がデータベースに反映されない
問題
Prisma 1では、@createdAt
ディレクティブでアノテーションされたDateTime
フィールドに対して値が自動生成されます。これらの値はPrisma 1サーバーによって実行時に生成されます。この挙動がデータベース自体に反映されていないため、Prisma ORM 2.x以降のイントロスペクションでは認識できません。
例
Prisma 1 データモデル
type Post {
id: ID! @id
createdAt: DateTime! @createdAt
}
Prisma 1が生成したSQLマイグレーション
CREATE TABLE "Post" (
id VARCHAR(25) PRIMARY KEY NOT NULL,
"createdAt" TIMESTAMP NOT NULL
);
Prisma ORM 2.x以降のバージョンでのイントロスペクションの結果
model Post {
id String @id
createdAt DateTime
}
回避策
データベースカラムにDEFAULT CURRENT_TIMESTAMP
を手動で追加する
カラムを変更して、次のようにDEFAULT
制約を追加できます
ALTER TABLE "Post"
ALTER COLUMN "createdAt" SET DEFAULT CURRENT_TIMESTAMP;
この調整後、データベースを再イントロスペクトすると、@default
属性がcreatedAt
フィールドに追加されます。
model Post {
id String
createdAt DateTime @default(now())
}
Prismaモデルに@default(now())
属性を手動で追加する
回避策として、Prismaモデルに@default(now())
属性を手動で追加できます
model Post {
id String @id
createdAt DateTime @default(now())
}
Prismaスキーマで@default
属性が設定され、prisma generate
を実行すると、生成されるPrisma Clientコードは、実行時に指定されたデフォルト値を生成します(Prisma 1サーバーがPrisma 1で行っていたことと同様)。
イントロスペクションは属性を削除するため(Prismaスキーマの以前のバージョンが上書きされるため)、各イントロスペクション後に属性を再追加する必要があることに注意してください!
@updatedAt
がデータベースに反映されない
問題
Prisma 1では、@updatedAt
ディレクティブでアノテーションされたDateTime
フィールドに対して値が自動生成されます。これらの値はPrisma 1サーバーによって実行時に生成されます。この挙動がデータベース自体に反映されていないため、Prisma ORM 2.x以降のイントロスペクションでは認識できません。
例
Prisma 1 データモデル
type Post {
id: ID! @id
updatedAt: DateTime! @updatedAt
}
Prisma 1が生成したSQLマイグレーション
CREATE TABLE "Post" (
id VARCHAR(25) PRIMARY KEY NOT NULL,
updatedAt TIMESTAMP
);
Prisma ORM 2.x以降のバージョンでのイントロスペクションの結果
model Post {
id String @id
updatedAt DateTime
}
回避策
Prismaモデルに@updatedAt
属性を手動で追加する
回避策として、Prismaモデルに@updatedAt
属性を手動で追加できます
model Post {
id String @id
updatedAt DateTime @updatedAt
}
Prismaスキーマで@updatedAt
属性が設定され、prisma generate
を実行すると、生成されるPrisma Clientコードは、既存のレコードが更新された際にこのカラムの値を自動的に生成します(Prisma 1サーバーがPrisma 1で行っていたことと同様)。
イントロスペクションは属性を削除するため(Prismaスキーマの以前のバージョンが上書きされるため)、各イントロスペクション後に属性を再追加する必要があることに注意してください!
インライン1対1リレーションが1対多として認識される(UNIQUE
制約の欠落)
問題
Prisma ORM v1.31で導入されたデータモデル v1.1では、1対1リレーションをインラインとして宣言できます。その場合、リレーションはリレーションテーブルではなく、関係する2つのテーブルのうちの1つにある単一の外部キーを介して維持されます。
このアプローチが使用されると、Prisma ORMは外部キーカラムにUNIQUE
制約を追加しません。これは、Prisma ORMバージョン2.x以降でのイントロスペクション後、この以前の1対1リレーションがPrismaスキーマに1対多リレーションとして追加されることを意味します。
例
Prisma ORM データモデル v1.1(Prisma ORM v1.31から利用可能)
type User {
id: ID! @id
profile: Profile @relation(link: INLINE)
}
type Profile {
id: ID! @id
user: User
}
この場合、@relation
ディレクティブを省略しても同じ挙動になります。なぜなら、link: INLINE
が1対1リレーションのデフォルトだからです。
Prisma 1が生成したSQLマイグレーション
CREATE TABLE "User" (
id VARCHAR(25) PRIMARY KEY NOT NULL
);
CREATE TABLE "Profile" (
id VARCHAR(25) PRIMARY KEY NOT NULL,
"user" VARCHAR(25),
FOREIGN KEY ("user") REFERENCES "User"(id)
);
Prisma ORM 2.x以降のバージョンでのイントロスペクションの結果
model User {
id String @id
Profile Profile[]
}
model Profile {
id String @id
user String?
User User? @relation(fields: [user], references: [id])
}
user
カラム(このリレーションの外部キーを表す)にUNIQUE
制約が定義されていないため、Prisma ORMのイントロスペクションはリレーションを1対多として認識します。
回避策
外部キーカラムにUNIQUE
制約を手動で追加する
外部キーカラムを変更して、次のようにUNIQUE
制約を追加できます
ALTER TABLE `Profile`
ADD CONSTRAINT userId_unique UNIQUE (`user`);
この調整後、データベースを再イントロスペクトすると、1対1リレーションが適切に認識されるようになります。
model User {
id String @id
Profile Profile?
}
model Profile {
id String @id
user String? @unique
User User? @relation(fields: [user], references: [id])
}
すべての非インラインリレーションが多対多として認識される
問題
Prisma 1はほとんどの場合、リレーションをリレーションテーブルとして表現します。
- Prisma 1のデータモデル v1.0におけるすべてのリレーションは、リレーションテーブルとして表現されます。
- データモデル v1.1では、すべての多対多リレーションと、
link: TABLE
として宣言された1対1および1対多リレーションは、リレーションテーブルとして表現されます。
この表現のため、Prisma ORMバージョン2.x以降でのイントロスペクションは、これらのリレーションがPrisma 1で1対1または1対多として宣言されていたとしても、すべて多対多リレーションとして認識します。
例
Prisma 1 データモデル
type User {
id: ID! @id
posts: [Post!]!
}
type Post {
id: ID! @id
author: User! @relation(link: TABLE)
}
Prisma 1が生成したSQLマイグレーション
CREATE TABLE "User" (
id VARCHAR(25) PRIMARY KEY NOT NULL
);
CREATE TABLE "Post" (
id VARCHAR(25) PRIMARY KEY NOT NULL
);
CREATE TABLE "_PostToUser" (
"A" VARCHAR(25) NOT NULL REFERENCES "Post"(id) ON DELETE CASCADE,
"B" VARCHAR(25) NOT NULL REFERENCES "User"(id) ON DELETE CASCADE
);
CREATE UNIQUE INDEX "_PostToUser_AB_unique" ON "_PostToUser"("A" text_ops,"B" text_ops);
CREATE INDEX "_PostToUser_B" ON "_PostToUser"("B" text_ops);
Prisma ORM 2.x以降のバージョンでのイントロスペクションの結果
model User {
id String @id
Post Post[] @relation(references: [id])
}
model Post {
id String @id
User User[] @relation(references: [id])
}
Prisma 1によって作成されたリレーションテーブルがPrisma ORMバージョン2.x以降と同じリレーションテーブルの規約を使用しているため、そのリレーションは多対多リレーションとして認識されるようになりました。
回避策
回避策として、データをPrisma ORMの1対多リレーションと互換性のある構造に移行できます
Post
テーブルに新しいカラムauthorId
を作成します。このカラムは、User
テーブルのid
フィールドを参照する外部キーである必要があります。ALTER TABLE `Post` ADD COLUMN `authorId` VARCHAR(25);
ALTER TABLE `Post` ADD FOREIGN KEY (`authorId`) REFERENCES `User` (`id`);_PostToUser
リレーションテーブルからすべての行を読み取り、各行に対して以下の処理を行うSQLクエリを記述します。- カラム
A
の値を探して、対応するPost
レコードを見つける - カラム
B
の値をauthorId
の値としてそのPost
レコードに挿入する
UPDATE Post, _PostToUser
SET Post.authorId = _PostToUser.B
WHERE Post.id = _PostToUser.A- カラム
_PostToUser
リレーションテーブルを削除するDROP TABLE `_PostToUser`;
その後、データベースをイントロスペクトすると、リレーションは1対多として認識されるようになります。
model User {
id String @id
Post Post[]
}
model Post {
id String @id
User User @relation(fields: [authorId], references: [id])
authorId String
}
Json
型がデータベースでTEXT
として表現される
問題
Prisma 1はデータモデルでJson
データ型をサポートしています。しかし、基になるデータベースでは、Json
型のフィールドは実際には基になるデータベースのTEXT
データ型を使用してプレーンな文字列として保存されます。保存されたJSONデータのパースと検証は、Prisma 1サーバーによって実行時に行われます。
例
Prisma 1 データモデル
type User {
id: ID! @id
jsonData: Json
}
Prisma 1が生成したSQLマイグレーション
CREATE TABLE "User" (
id VARCHAR(25) PRIMARY KEY NOT NULL,
jsonData TEXT
);
Prisma ORM 2.x以降のバージョンでのイントロスペクションの結果
model User {
id String @id
jsonData String?
}
回避策
カラムの型をJSON
に手動で変更できます
ALTER TABLE User MODIFY COLUMN jsonData JSON;
この調整後、データベースを再イントロスペクトすると、フィールドはJson
として認識されるようになります。
model User {
id String @id
jsonData Json?
}
EnumがデータベースでTEXT
として表現される
問題
Prisma 1はデータモデルでenum
データ型をサポートしています。しかし、基になるデータベースでは、enum
として宣言された型は実際には基になるデータベースのTEXT
データ型を使用してプレーンな文字列として保存されます。保存されたenum
データの検証は、Prisma 1サーバーによって実行時に行われます。
例
Prisma 1 データモデル
type User {
id: ID! @id
role: Role
}
enum Role {
ADMIN
CUSTOMER
}
Prisma 1が生成したSQLマイグレーション
CREATE TABLE "User" (
id VARCHAR(25) PRIMARY KEY NOT NULL,
role TEXT
);
Prisma ORM 2.x以降のバージョンでのイントロスペクションの結果
model User {
id String @id
role String?
}
回避策
role
カラムを希望する値を持つenumに手動で変更できます
- Prisma 1データモデルで定義した
enum
を反映するenum
をデータベースに作成しますCREATE TYPE "Role" AS ENUM ('CUSTOMER', 'ADMIN');
- 型を
TEXT
から新しいenum
に変更しますALTER TABLE "User" ALTER COLUMN "role" TYPE "Role"
USING "role"::text::"Role";
イントロスペクション後、型はenumとして適切に認識されるようになります。
model User {
id String @id
role Role?
}
enum Role {
ADMIN
CUSTOMER
}
CUIDの長さの不一致
問題
Prisma 1は、すべてのデータベースレコードのID値としてCUIDを使用します。基になるデータベースでは、これらのIDは最大25文字(VARCHAR(25)
として)の文字列として表現されます。しかし、Prisma ORM 2.x(またはそれ以降のバージョン)のスキーマで@default(cuid())
を使用してデフォルトのCUIDを設定すると、生成されるID値が25文字の制限を超える可能性があります(最大長は30文字になる可能性があります)。そのため、Prisma ORM 2.x(またはそれ以降のバージョン)でIDを確実に機能させるには、カラムの型をVARCHAR(30)
に調整する必要があります。
例
Prisma 1 データモデル
type User {
id: ID! @id
}
Prisma 1が生成したSQLマイグレーション
CREATE TABLE "User" (
id VARCHAR(25) PRIMARY KEY NOT NULL
);
Prisma ORM 2.x以降のバージョンでのイントロスペクションの結果
model User {
id String @id
}
回避策
VARCHAR(25)
カラムをVARCHAR(30)
に手動で変更できます
SET FOREIGN_KEY_CHECKS=0;
ALTER TABLE `User` CHANGE `id` `id` char(30) CHARACTER SET utf8 NOT NULL;
SET FOREIGN_KEY_CHECKS=1;
注: Upgrade CLIでこの問題を修正する場合、基になるデータベースでカラムの型を変更した後でも、生成されたSQLステートメントがUpgrade CLIに表示され続けます。これは現在のところUpgrade CLIの制限です。
スカラーリスト(配列)が追加テーブルで維持される
問題
Prisma 1では、モデルにスカラー型のリストを定義できます。内部的には、これはリストの値を追跡する追加のテーブルで実装されています。
隠れたパフォーマンスコストを伴う追加テーブルのアプローチを排除するため、Prisma ORM 2.x以降のバージョンでは、使用するデータベースでスカラーリストがネイティブにサポートされている場合にのみ、スカラーリストをサポートします。現在、PostgreSQLのみがスカラーリスト(配列)をネイティブにサポートしています。
したがって、PostgreSQLを使用している場合、Prisma ORM 2.x以降のバージョンでもスカラーリストを使用し続けることができますが、Prisma 1の追加テーブルから実際のPostgreSQL配列にデータを転送するためのデータ移行を実行する必要があります。
例
Prisma 1 データモデル
type User {
id: ID! @id
coinflips: [Boolean!]! @scalarList(strategy: RELATION)
}
Prisma 1が生成したSQLマイグレーション
CREATE TABLE "User" (
id VARCHAR(25) PRIMARY KEY NOT NULL
);
CREATE TABLE "User_coinflips" (
"nodeId" VARCHAR(25) REFERENCES "User"(id),
position INTEGER,
value BOOLEAN NOT NULL,
CONSTRAINT "User_coinflips_pkey" PRIMARY KEY ("nodeId", position)
);
CREATE UNIQUE INDEX "User_coinflips_pkey" ON "User_coinflips"("nodeId" text_ops,position int4_ops);
Prisma ORM 2のイントロスペクション結果
model User {
id String @id
User_coinflips User_coinflips[]
}
model User_coinflips {
nodeId String
position Int
value Boolean
User User @relation(fields: [nodeId], references: [id])
@@id([nodeId, position])
}
これでPrisma Clientを生成でき、追加テーブルを介してスカラーリストからデータにアクセスできるようになることに注意してください。PostgreSQLユーザーは、代わりにデータをネイティブのPostgreSQL配列に移行し、スカラーリスト用のより洗練されたPrisma Client APIから引き続き恩恵を受けることができます(詳細については以下のセクションを参照してください)。
サンプルのPrisma Client API呼び出しを展開
coinflipsデータにアクセスするには、常にクエリにinclude
する必要があります
const user = await prisma.user.findUnique({
where: { id: 1 },
include: {
coinflips: {
orderBy: { position: 'asc' },
},
},
})
注: リストの順序を維持するために
orderBy
が重要です。
これがクエリの結果です
{
id: 1,
name: 'Alice',
coinflips: [
{ id: 1, position: 1000, value: false },
{ id: 2, position: 2000, value: true },
{ id: 3, position: 3000, value: false },
{ id: 4, position: 4000, value: true },
{ id: 5, position: 5000, value: true },
{ id: 6, position: 6000, value: false }
]
}
リストからブール値のみにアクセスするには、user
上のcoinflips
を次のようにmap
できます
const currentCoinflips = user!.coinflips.map((cf) => cf.value)
注: 上記の感嘆符は、
user
値を強制アンラップしていることを意味します。これは、前のクエリから返されるuser
がnull
である可能性があるため必要です。
map
呼び出し後のcurrentCoinflips
の値です
[false, true, false, true, true, false]
回避策
以下の回避策はPostgreSQLユーザーのみが利用できます!
スカラーリスト(つまり、配列)がネイティブのPostgreSQL機能として利用可能であるため、Prismaスキーマでcoinflips: Boolean[]
と同じ表記を使い続けることができます。
ただし、そのためには、基になるデータをUser_coinflips
テーブルからPostgreSQL配列に手動で移行する必要があります。その方法は次のとおりです。
- 新しい
coinflips
カラムをUser
テーブルに追加しますALTER TABLE "User" ADD COLUMN coinflips BOOLEAN[];
- データを
"User_coinflips".value
から"User.coinflips"
に移行しますUPDATE "User"
SET coinflips = t.flips
FROM (
SELECT "nodeId", array_agg(VALUE ORDER BY position) AS flips
FROM "User_coinflips"
GROUP BY "nodeId"
) t
where t."nodeId" = "User"."id"; - クリーンアップのため、
User_coinflips
テーブルを削除できますDROP TABLE "User_coinflips";
これでデータベースをイントロスペクトでき、coinflips
フィールドは新しいPrismaスキーマで配列として表現されます。
model User {
id String @id
coinflips Boolean[]
}
これまでどおりPrisma Clientを使い続けることができます
const user = await prisma.user.findUnique({
where: { id: 1 },
})
これがAPI呼び出しの結果です
{
id: 1,
name: 'Alice',
coinflips: [ false, true, false, true, true, false ]
}